[最高裁] 旧警備業法欠格条項違憲判決
令和8(2026)年2月18日、最高裁判所大法廷は、被保佐人であることを欠格事由としていた旧警備業法の規定を違憲と判断した判決を下しました(令和5年(オ)第360号、同年(受)第445号 地位確認等請求事件令和8年2月18日 大法廷判決)。
判決までの経過はつぎのようになっています。
軽度知的障害があり警備会社で働いていた原告が、被保佐人となったことで、当時の警備業法では被保佐人は、警備員にはなれないという規定があったことから失職しました。そこで、原告は当時の警備業法における欠格条項は職業選択の自由(憲法22条)と法の下の平等(同14条)に違反しており、また、国会が同法を改正しなかったのは立法不作為だとして国家賠償を請求しました。
1審(岐阜地裁・2021年)では、原告が勝訴し、欠格条項は違憲とし、国に100万円の賠償が命じられました。これに対して国は上告しました。
2審(名古屋高裁・2022年11月15日)は、欠格条項は違憲とするとともに、国に50万円の賠償を命じました。これに対して、国が再び上告しました。
そして、今回の判決では、欠格条項は違憲とされましたが、立法不作為は認めず、賠償請求を退けました。立法不作為が国家賠償法上違法となるのは、「違憲性が明白であるにもかかわらず、国会が正当な理由なく長期間放置した場合」とされ、社会的・法制度的変化はあったものの、違憲性が「国会にとって明白」とまではいえず、欠格条項は多数の法律にまたがり、整理には時間を要することから、国会が正当な理由なく放置したとはいえないとしています。
判決では、社会的・法制度的変化に関して、障害者権利条約の成立、障害者基本法の改正、障害者自立支援法の成立、障害者差別解消法の制定等の経過などが詳しく述べられています。
今回の判決については、最高裁判所による判断がなされたことに注目が集まっています。
詳しくは、下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.courts.go.jp/hanrei/95548/detail2/index.html