[日本財団] 「親なきあと」問題に関する家族の意識・実態を調査

令和8(2026)年2月10日、公益財団法人日本財団は、「親なきあと」問題に関する家族の意識・実態を調査した結果を公表しました。

近年、高齢の親が障害のある子の生活を支える、いわゆる「老障介護」が深刻化しており、親の高齢化や死去により親が不在となった後の身上監護や生活支援の担い手をどう確保するかという「親なきあと」問題が喫緊の課題となっていることから、「親なきあと」に関する意識、課題、準備状況、地域支援体制と制度との乖離を把握・分析し、今後の支援制度設計や政策提言に資する基礎資料を得ることを目的として本調査が実施されました。

調査対象は、全国の障害がある18歳以上の子供または兄弟がいる20歳以上家族(障害当事者との同居の有無は問わない)となっています。2025年10月16日(木)~10月21日(火)の期間に2,500人に対してインターネット調査により実施されました。

調査結果の主なポイントは次のようになっています。

・障害者の「親なきあと」に不安を感じている家族は85.5%にのぼり、特に重度知的障害者の家族では92.5%と、ほぼすべての家族が将来に対して強い不安を抱えていることが分かった。
・「親なきあと」に向けて何らかの準備をしている家族は57.0%にとどまり、約4割は準備に着手できていない。準備内容は「預貯金・生命保険・信託等の資金面」(35.9%)が中心で、遺言書やエンディングノートの作成、成年後見制度の活用、住まいや生活体制の検討など、法的・生活面の具体的な備えについては、十分に進めにくい状況がうかがえる。
・準備が進みにくい背景として、「将来の生活にいくら必要か見当がつかない」(41.1%)、「どのような制度や選択肢があるか分からない」(36.7%)との回答が多く、情報不足や見通しの立てにくさが大きな課題となっている。
・重度知的障害者の家族では、住まい、身上監護、財産管理、支援体制など生活全般にわたり不安が高い傾向がみられた。求める支援としては「住まいの選択肢の拡充」(67.6%)が最も多く、安心して暮らせる住まいの整備に対するニーズが特に高い。
・「親なきあと」のキーパーソンとして「兄弟姉妹」を想定している家族が30.5%と最も多く、次いで「相談支援専門員等の福祉関係者」(14.5%)であった。一方で、「まだ決まっていない/分からない」とする回答も約3割にのぼり、将来の役割分担や支援体制について検討の途上にある家庭も少なくない。
・家族が求める支援・サービスとしては、「公的な給付金・助成制度」(59.2%)と「将来の生活設計を見据えた専門的な相談窓口」(55.2%)へのニーズが高く、経済的支援に加え、福祉にとどまらず法律やライフプランニング等にも対応できる家族への相談支援の充実が強く求められている。

詳しくは、下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/information/2026/20260210-119337.html