2024年3月27日、世界保健機関(World Health Organization: WHO)は、「障害のある女性に対する暴力の測定(“Measuring violence against women with disability”)」と「60歳以上の女性に対する暴力(“Violence against women 60 years and older”)」の2つの新たな出版物を発表しました。
これらの出版物によると、高齢の女性や障害のある女性は、その依存と孤立が加害者により搾取され虐待のリスクが高まるといいます。しかし、暴力関連のデータのほとんどが、世界的に見ても高齢の女性や障害のある女性の置かれた状況を反映できていませんでした。WHOは、今後、これらの女性に係るデータを確実にカウントし、女性特有のニーズを把握し対応できるよう、各国により良い研究を呼びかけています。
現在、女性に対する暴力関連データに高齢女性が含まれているものは約10%であり、今後の研究では、調査参加者の年齢制限の延長に加え、幅広い障害を含む、異なる種類の暴力に関する質問を包含することなどを提案し、エビデンスギャップに対処するためのいくつかの措置を推奨しています。加えて、高齢女性と障害のある女性、またはその代表組織が調査の設計、実施の全ての段階と側面に関与し、適切かつ当事者に配慮した調査であるかを確認する必要があるとしています。
詳しくは下のサイトをご覧下さい。(笹子)
https://www.who.int/news/item/27-03-2024-who-calls-for-greater-attention-to-violence-against-women-with-disabilities-and-older-women