2024年３月２７日と４月11日に、社会保障局(Social Security Administration)は、「補足的所得補償給付(Supplemental Security Income: SSI)」の「現物による支援に関する規則(20 CFR 416)」を変更しました。

SSIは、低所得の障害者と高齢者を対象とした手当制度で、所得が一定以下の人が対象になります。この所得を計算する際に収入や経費が計算されるのですが、収入の認定には現金収入以外にも、家族や支援者が食事や宿泊場所を提供している場合にそれらの現物による支援も収入認定します。これらの現物での収入は「現物での支援および扶養(In-Kind Support and Maintenance: ISM)」と呼ばれています。

今回の規則改正では、食費と家賃相当額や光熱水料費等に相当する額を収入認定しないようにしました。

従来の収入認定では、現物による収入は市場価格で評価し、勤労に基づくものか不労所得に相当するものかによって取り扱いが異なるなど認定の方法が非常に複雑で受給者や支援者の負担が大きかったのですが、それが解消されます。

この規則は、2024年９月30日に発効します。

詳しくは下のサイトをご覧ください。（寺島）
食費に関して：https://www.federalregister.gov/documents/2024/03/27/2024-06464/omitting-food-from-in-kind-support-and-maintenance-calculations
住居費に関して：https://www.federalregister.gov/documents/2024/04/11/2024-07675/expansion-of-the-rental-subsidy-policy-for-supplemental-security-income-ssi-applicants-and