令和6(2024)年9月18日、文部科学省は、「今後の教育課程、学習指導及び学習評価等の在り方に関する有識者検討会」の論点整理を公表しました。
同検討会は、令和4年12月22日に第1回検討会が開催され、令和6年9月17日まで15回の検討会が開催されてきました。
同論点整理の目次はつぎのようになっています。
はじめに …2 1.これからの社会像とこれまでの学習指導要領の趣旨の実現状況 (1)これからの社会像 …3 (2)現行学習指導要領の目指したものとその趣旨の実現状況 …4 (3)現行学習指導要領の実施上の課題 …6 2.これからの社会像や現状の課題を踏まえた資質・能力 (1)学習指導要領における資質・能力の枠組み …8 (2)学習の基盤となる資質・能力 …9 (3)学校におけるデジタル学習基盤の整備を踏まえた学びの在り方 …9 3.各教科等の目標・内容、方法、評価 (1)資質・能力の育成に向けた効果的な目標・内容の構成方法 …10 (2)学習評価の現状と育成すべき資質・能力を踏まえた今後の対応 …12 4.多様な個性や特性、背景を有する子供たちを包摂する柔軟な教育課程 (1)現行の「個に応じた指導」の記述と充実の在り方 …13 (2)教育課程の柔軟性の在り方 …13 (3)学校段階間の連携・接続の在り方 …15 5.学習指導要領の趣旨の着実な実現を担保する方策や条件整備 (1)教育課程を実施する上での学校現場の過度な負担を防ぐための在り方 …15 (2)教科書・教材の在り方 …16 (3)カリキュラム・マネジメントの実態と今後の推進の在り方 …17 (4)教育課程の円滑な実施に向けた学校への支援と環境整備 …18 6.学習指導要領の趣旨の実現に向けた政策形成・展開 (1)学習指導要領・解説等の形態 …18 (2)学習指導要領の改訂プロセス、学校や教育委員会との共有・浸透の在り方 …19 (3)社会的ニーズとの整合性 …19 |
特別支援教育関連の記述を抜き書きしますと、「1.(1)これからの社会像」の「〇公正な社会における多様な子供たち一人一人の豊かで幸福な人生の実現」において、「特別支援教育の対象となる児童生徒、外国人児童生徒など、特異な才能を有する子供を含め、教育的支援を要する子供が増加し、子供たちの多様性が顕在化」しており、「こうした多様な子供たちを学校教育の中で包摂し、特定分野に突き抜けた興味や関心を示したり特異な才能を有する子供等も含め、一人一人の強みを伸ばしつつ、より良く資質・能力を育んでいくことにより、豊かで幸福な人生を送ることができるようにすることが重要」としています。
また、「4.(2)教育課程の柔軟性の在り方」では、「不登校児童生徒など、個別の支援や特別な配慮を要する子供への指導について、「困難に着目」するだけでなく、「良さを伸ばす」視点を踏まえて考えることが重要。特に学校が編成する一つの教育課程では包摂が難しい多様な子供についても、その良さを伸ばしつつ資質・能力の育成に繋げていく包摂的(インクルーシブ)な教育環境の構築に向けて、教育課程における取扱いの在り方やそれに付随する環境整備の在り方を検討すべき」としています。
詳しくは下のサイトをご覧ください。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/184/mext_01892.html