[厚労省]令和5年患者調査の概況を公表

令和6(2024)年12月2日、厚生労働省は、「令和5年(2023)患者調査の概況」を公表しました。

この調査は、統計法(第2条第4項)に基づく基幹統計の1つとなっており、病院及び診療所(以下「医療施設」という。)を利用する患者について、その傷病の状況等の実態を明らかにし、医療行政の基礎資料を得ることを目的としています。昭和28年から患者の診療録の内容に基づく1日調査として毎年実施されましたが、昭和59年からは、調査内容を充実し地域別表章が可能となるよう客体数を拡大するとともに、3年に1回、医療施設静態調査と同時期に実施されています。平成5年調査からは、病院の入院患者及び病院の退院患者の状況を二次医療圏別に表すことが可能となっています。

調査の概要は次のようになっています。

〇調査の対象及び客体

全国の医療施設を利用する患者を対象とし、層化無作為により抽出した医療施設における患者を客体とした。

調査対象施設数抽出率回収施設数集計客体数
入院・外来退 院
病 院6,481入院 8.0/10 ,外来 4.2/106,388183.9 万人112.5 万人
一般診療所5,8536.0/1005,48027.5 万人0.8 万人
歯科診療所1,2681.9/1001,1842.6 万人

注:歯科診療所は、外来のみの調査である。

〇調査の期日

病院については、令和5年10月17日(火)~19日(木)の3日間のうち病院ごとに指定した1日とし、診療所については、令和5年10月17日(火)、18日(水)、20日(金)の3日間のうち診療所ごとに指定した1日とした。

また、退院患者については、令和5年9月1日~30日までの1か月間とした。

〇調査事項

性別、出生年月日、患者の住所、入院年月日(※1)、退院年月日(※2)、主傷病名、副傷病名、診療費等支払方法、病床の種別(※1)、紹介の状況(※3)、退院後の行き先(※2)等

※1 入院患者及び退院患者に対する調査事項
※2 退院患者に対する調査事項
※3 入院患者及び外来患者に対する調査事項

調査結果の概況では、次の内容が示されています。

1 推計患者数
 (1)施設の種類・性・年齢階級別 (2)傷病分類別 (3)在宅医療の状況 (4)入院(重症度等)の状況
2 受療率
 (1)性・年齢階級別 (2)傷病分類別 (3)都道府県別
3 退院患者の平均在院日数等
 (1)施設の種類・年齢階級別 (2)傷病分類別 (3)推計退院患者数の構成割合
4 入院前の場所・退院後の行き先
5 傷病分類別の総患者数

障害者関連で注目されるものを紹介しますと、調査日に全国の医療施設で受療した推計入院患者数を傷病分類別にみると、「精神及び行動の障害」が一番多く、213.1千人でした。また、「慢性腎臓病」の入院および外来の推計患者数は、150.8千人でした。

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/index.html

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