はじめに

公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会は、1981年の「国際障害者年」とそれに続く「国連障害者の10年(1983年-1992年)」、「第1次アジア太平洋障害者の10年(1993年-2002年)」、「第2次アジア太平洋障害者の10年(2003年-2012年)」、「第3次アジア太平洋障害者の10年(2013年-2022年)」、「第4次アジア太平洋障害者の10年(2023年-2032年)」を通して、世界の障害者関係団体と交流してきた。

そして、この間に築いた国際的人的ネットワークを通じ、海外からの情報を収集しデータベースを構築してきた。また、近年は、わが国の情報を海外に発信することにも取り組んでいる。

本年は当協会がわが国の窓口となっているリハビリテーション・インターナショナル(RI)が4年に1度開催する国際会議が、アラブ首長国連邦のアブダビで開催された。

リハビリテーション・インターナショナル(RI)は、リハビリテーション専門家を中心とした世界的な組織で、1922年に発足した。研究、実践、経験等の情報を交換することで、障害者の権利を守り、リハビリテーションとその関連サービスの発展のために国際的な協力を進めることを目的としており、世界100カ国以上の障害者団体、障害者サービス提供団体、政府組織、障害関係研究者、支援者などが加盟している。

事務局はニューヨークにあり、4年に1回世界会議が開催されている。また、世界会議とは別に地域会議も開催され、アジア太平洋地域会議は、2019年6月にマカオで開催された。これらの会議では、受け入れ国がさまざまな趣向を凝らして参加者を歓迎する。日本でも1988年に第16回世界会議を開催した。

そこで、本年は、リハビリテーション・インターナショナル(RI)の開催する国際会議に参加し、障害者リハビリテーション関連情報を収集するとともに、各国のリハビリテーション専門家との情報交換を行った。通常の活動に加えてその内容について報告する。

なお、本事業の実施に対しては、全国生活協同組合連合会・埼玉県民共済生活協同組合様から助成をいただきました。感謝申し上げます。

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