[日本財団]アセアン7ヵ国の障害者の就労状況の調査報告書を公表

令和7(2025)年4月9日、公益財団法人日本財団は、「アセアン各国の障害のある人とない人を対象とした大卒・院卒者の就職・雇用状況調査」の結果を公表しました。この調査は、東南アジア7ヵ国(インドネシア、カンボジア、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ラオス)の大卒・院卒障害者の就労状況を調査したもので、株式会社コーエイリサーチ&コンサルティングに委託して実施しました。

その概要は次のようになっています。

調査方法:2024年10月から2025年2月にかけて、障害当事者団体や支援組織、行政関係者、IT・法律業界などで働く障害者など、各国で約20名にインタビューする形でを実施した。デスクリサーチと現地調査を組み合わせ、対面・オンライン形式でヒアリングを行った。
主な調査結果:7ヵ国共通の課題として、障害のある人が障害のない人と比べて就職や昇進の機会を得にくい現状が明らかになった。学歴やスキルがあっても、職場のバリアや企業の意識不足により、職務の選択肢が限られる傾向が見られた。また、情報のアクセシビリティ不足により、就職活動の機会が制限されるケースも報告されている。さらに、履歴書で障害の有無が分かると不採用になるケースや、就職後も十分な業務を与えられない状況があることも判明した。こうした課題を解決するには、障害者自身のスキル向上だけでは不十分で、企業や社会全体の環境整備が必要である。
今後の課題と提言:
 障害者の就労環境改善に向け、7ヵ国共通の4つの障壁の解消を提言しています。
 物理的バリア:職場やインターンシップ先のバリアフリー設備不足、交通アクセスの制限など。
 情報面のバリア:オンライン申請の困難さ、手話通訳・字幕の不足など。
 制度的バリア:障害者雇用促進の法整備の遅れ、合理的配慮の提供不足など。
 意識のバリア:企業内の偏見や昇進機会の制限、形式的な障害者雇用の問題など。
 特に、障害平等研修(DET: Disability Equality Training)の活用が、行政や企業の意識改革に効果的であることが示唆されています。また、各国政府と連携し、就労支援の制度化を進めることが、持続可能な就労支援環境の構築に不可欠であると考えられるとしています。

詳しくは下のサイトをご覧ください。
https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/information/2025/20250409-110962.html