[厚労省]「障害者職業能力開発校の在り方に関する検討会」報告書を公表
令和7(2025)年6月30日、厚生労働省は、障害者職業能力開発校の在り方に関する検討会報告書『職業能力開発施設における障害者職業訓練の在り方について』を公表しました。
同検討会は、障害者職業訓練校の受講者が減少傾向にあり、障害のある求職者のニーズ等へ対応するために、訓練施設・定員、訓練内容・方法、関係機関相互の連携等について見直すことを目的として開催されました。令和7年1月から6月まで4回の検討会が開催され報告書が取りまとめられました。
報告書の主な課題と対応の概要は、次のようになっています。
| ● 訓練受講者と企業のニーズを踏まえた訓練科目の内容や訓練方法の見直し 【課題】障害特性に応じた訓練の検討について → 訓練受講者の障害種別が多様化していることから、求職障害者及び求人者の動向やニーズを把握しながら訓練科目の設置を進めていくことが望ましい。 訓練の手法については、障害特性に応じたきめ細かな対応により効果を挙げている事例も見られることから、国は全国の好事例を収集し、情報提供していく。 【課題】受講機会の拡大に向けたオンライン職業訓練の普及 → 通所や寮利用が困難な者を想定したオンライン訓練の拡充について国と機構を中心に検討を進め、都道府県における検討も促していく。 具体的には、対象とすべき訓練科目や訓練期間中の支援のあり方について、幅広く検討を行う。 【課題】指導員の配置基準の見直し及び専門性向上等について → 障害者校における指導員の配置基準の見直しに当たっては、国と都道府県による検討の場を設け、訓練科の整理・統合や定員の適正化等を併せて検討するとともに、見直しに係る影響等についても調査し、改善可能なものから取組を進めていく。 また、検討する際には、指導員のキャリアパスについても、障害者職業訓練を含めた形で策定すること等、効果的な体制整備に向けた対応が求められる。 研修については、指導員等の意見等も踏まえながら、内容を不断に見直し、充実したものとしていくとともに、受講機会が適切に確保されるよう取り組んでいく。 ● 地域の関係者と連携した障害者校の運営・管理の充実・強化 【課題】障害福祉サービス利用者の就労促進に向けた障害者職業訓練への誘導 → 就労選択支援制度の開始を機に、就労準備性を身につけた障害福祉サービスの利用者が、一般就労への前段階として障害者職業訓練を活用する流れを確立すべく、障害福祉サービスとの連携を高めていく。 【課題】障害者職業訓練のノウハウの一般校への共有を通じた能力開発施策全体の対応力の底上げ → 一般校の指導員に対する研修の充実を図ることに加え、専門家の配置を進めていくことにより組織としての対応力を向上させていくとともに、障害者校における効果的・効率的運営 に係る好事例を収集・整理していく。 【課題】障害者校の施設や寮について → 訓練受講者数の拡大に向けた国としての対応を引き続き検討していく。改築等の計画策定に当たっては、一般校等との合築についてメリットが見込まれることから、基本的な考え方や方針を検討していく。 寮については、国及び都道府県等が連携しつつ各障害者校の利用状況を検証し、予算の効率化の観点も勘案しながら、運営の在り方について検討していく。 【課題】障害者校の活性化方策に係る成果検証のため、訓練受講者の属性、就職状況、定着状況等の把握・分析を強化 → 障害者校の訓練受講者の属性や、定着状況といった訓練成果を把握・分析・評価し、障害 者校における訓練の質も含めた改善につなげていく仕組みを構築していく。 ● 訓練受講者に対する就職支援・定着支援の強化 【課題】就職支援の強化に向けた労働局等との連携強化 → 効果的な事例などを踏まえて、改善可能なものから取組を進めていくこととする。 訓練受講者のプロフィール情報の提供等による障害者校と労働局・ハローワークとの一層の連携を全ての障害者校において促進していくように取組む。 【課題】定着支援の強化に向けた関係機関との連携等 → 障害者校が地域の関係機関との連携を訓練実施期間中から密に図ることが効果的であると考えられるため、国が障害者校と地域の関係機関との連携方法等について好事例を含めて情報を収集・整理していくこととする。 また、訓練受講生の特性をよく理解している障害者校が、定着支援の中でどのような役割が果たせるのか、体制面も含む実態調査等も行いながら検討していく。 ● 障害者に対する訓練校以外での訓練受講機会の充実 【課題】障害者に対する委託訓練の質の向上 → 比較的就職率が高い実習を伴う訓練コースの設定が図られるよう、有効な訓練を実施できる環境を整備していくとともに、委託先選定の厳格化を含め、制度の見直しに係る方策を検討していく。 【課題】在職者訓練の普及・活性化 → 障害者が企業の発展に寄与できる人材としてやりがいや意欲をもって働き続けられるようにするには、スキルアップや職域の拡大に向けた職業訓練機会の提供が必要であり、今後、在職者訓練のニーズが高くなることが見込まれる。 国は、訓練ニーズの実態把握に努め、機構と連携しながら訓練コースや指導技法の開発を進めていく。 |
詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syokunou_355940_00001.html