[EU]欧州アクセシビリティ法施行

2025年6月28日、欧州アクセシビリティ法(European accessibility act)が施行されました。

欧州アクセシビリティ法は、加盟国ごとに異なっているアクセシビリティに関する規則によって生じている障壁を取り除くことにより、域内市場における製品およびサービスの国境を越えた貿易と移動を促進することを目的とした指令(Directive (EU) 2019/882)です。2019年4月17日に採択され、2025年6月28日に施行されました。

同法では、製品・サービスのアクセシビリティ要件について定めており、2025年6月28日以降に市場に出回る以下の製品とサービスはこの要件に合致していなければなりません。公的機関だけでなく民間企業も対象となります。

[製品]
(a)消費者向け汎用コンピュータハードウェアシステムおよびそれらのハードウェアシステム用のオペレーティングシステム。
(b)次のセルフサービス端末:
 (i)決済端末;
 (ii)この指令の対象となるサービスの提供専用の次のセルフサービス端末。
  現金自動預け払い機;
  発券機;
  チェックイン機;
  車両、航空機、船舶、または鉄道車両の統合部品として設置された端末を除く、情報を提供するインタラクティブなセルフサービス端末。
(c)電子通信サービスに使用されるインタラクティブコンピューティング機能を備えた消費者向け端末機器。
(d)視聴覚メディアサービスへのアクセスに使用されるインタラクティブコンピューティング機能を備えた消費者向け端末機器。
(e)電子書籍リーダー。

[サービス]
(a)機械間伝送サービスを除く、電子通信サービス。
(b)視聴覚メディアサービスへのアクセスを提供するサービス。
(c)航空、バス、鉄道、水上旅客輸送サービスの次の要素(ただし、(v)の要素のみが適用される都市、郊外、および地域の輸送サービスを除く)。
 (i)ウェブサイト;
 (ii)モバイルアプリケーションを含むモバイルデバイスベースのサービス。
 (iii)電子チケットおよび電子チケットサービス。
 (ⅳ)リアルタイムの旅行情報を含む輸送サービス情報の配信。これは、情報画面に関しては、連合の領域内にあるインタラクティブな画面に限定されるものとします。
 (v)連合の領土内にあるインタラクティブなセルフサービス端末(ただし、旅客輸送サービスに使用される車両、航空機、船舶、および鉄道車両の統合部品として設置されるものを除く)。
(d)消費者向け銀行サービス。
(e)電子書籍と専用ソフトウェア。
(f)電子商取引サービス。

アクセシビリティ要件の詳細は付属書Ⅰに定められており、製品の使用説明書などの情報提供方法、ユーザーインターフェイスの設計、サポートサービスの方法等細かく定められています。

電子通信サービス、視聴覚メディアサービスへのアクセスを提供するサービス、電子書籍、電子商取引サービス、欧州緊急電話番号「112」への緊急通信については、さらに追加のアクセシビリティ要件が定められています。

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://commission.europa.eu/strategy-and-policy/policies/justice-and-fundamental-rights/disability/union-equality-strategy-rights-persons-disabilities-2021-2030/european-accessibility-act_en