[フランス]保育施設における0~3歳の子どものスクリーンへの接触禁止を発表
2025年7月2日、フランスのカトリーヌ・ヴォートラン労働・保健・連帯・家族大臣は、保育施設における0歳から3歳までの子どものスクリーンへの接触禁止の政令を発表しました。スクリーンが子どもに与える心身の健康リスクへの影響を懸念し、公的機関がこれまで支援してきた対応策の見直しを行います。
2024年4月には、大統領の要請により、デジタル機器への過剰な接触が多大なる有害な影響を与えることをまとめた報告書も提出されています。この報告書の中で、フランス公衆衛生局のデータによれば、6歳から17歳までの子どもが、1日平均4時間以上スクリーンの前で過ごしているという結果がでています。デジタル機器の過度な使用は、子どもたちの睡眠時間や睡眠の質の低下、身体活動の減少、体重増加、近視などの視力障害の原因となります。加えて、スクリーンの過剰な使用は、大人との交流機会を減少させ、子どもの発達にも影響を及ぼすとされ、言語能力、注意力、情緒のコントロール、社会的スキルに悪影響を与える可能性があります。また、直接的な身体への影響だけでなく、心理的な悪影響も懸念されており、暴力的かつ憎悪的・性的なコンテンツへの長期的な接触、また常に注目を集めることなどは、自尊心の低下やストレス過多、不安障害やうつ病の悪化を招き、若者の問題行動を加速させてしまう危険が潜んでいます。
こうしたスクリーンとの接触による身体的及び心理的な子どもへの影響を懸念し、公的機関では、年齢に応じたスクリーン使用に関するアドバイス、保護者によるスクリーン使用の監督支援のガイドラインを導入しています。以下に、ガイドラインの一部を紹介します。
- 3歳未満:周囲が騒音下であってもスクリーンへの接触は禁止。保護者である大人との交流を通し注意力を養う必要がある。
- 3~6歳:スクリーンへの接触は、常に大人の監督下で、質の高い教育コンテンツのみに限定する。自由な遊び、人との交流、五感の刺激を促すことが求められる。
- 6~11歳:デジタル機器の使用は開始できるが、常に保護者の監督は強化する。保護者は使用ルールを定め、使用時間、視聴コンテンツ、定期的な休憩を促す。
- 11歳以上:不適切なコンテンツに触れず自立を促すため、インターネット接続のできないデジタル機器を与えられることが許される。
- 15歳未満:ソーシャルメディアへのアクセスはすべきではない。
子どものスクリーン使用に関し、保護者をサポートするための家族専用のプラットフォームも構築しており、情報提供、質問の場、年齢に応じた教育ガイドラインへアクセスできるようになっています。
詳しくは下のサイトをご覧下さい。(笹子)
https://solidarites.gouv.fr/enfants-et-ecrans-des-risques-sanitaires-reels-un-accompagnement-necessaire