[スペイン] デジタル権利監視機構の取組みについて
2025年8月21日、スペイン政府は2025年2月に設立されたデジタル権利監視機構(The Digital Rights Observatory)が活動開始からの6ヶ月間で、20以上のイベントやセミナー等を開催し、オンライン上の不平等や差別の是正、技術的課題に対する法的枠組みの適応を計画的に推進していることを報告しました。デジタル権利監視機構は、2021年にEUから発表された「デジタル権利憲章」の実施と普及を目的とし、包括的な参画を求める場として設立されています。スペイン政府は、デジタル権利分野の進歩や課題について、オープンに国民へ情報提供するための先駆的な取組みを行っています。具体的には、デジタル世界での平等、職場での権利、データ保護、新興技術による課題、デジタルにおける性暴力、プライバシーの擁護、若者の社会参加といった課題に、半年間取り組んできました。
こうした課題を身近に感じてもらう取組みとして、例えば、映画や文化を題材に、デジタル世界が現実世界に及ぼす倫理的、社会的ジレンマを表現したポッドキャストの公開、様々な専門家による証言やレポートを通し主要な課題を解説するオーディオコンテンツを国民に提供しています。
また、最新技術、法律の専門家や市民団体、公的機関など150の協力機関と360人の専門家と連携し、デジタル権利の進展と課題に向き合っています。このような技術の進展と課題を分析し、一元化することで、国内だけでなくラテンアメリカ諸国との連携も視野に入れた、国際的なデジタル権利保護の推進にも取り組んでいます。国内のデジタル権利に関する現状把握のために、既に、ビジネスにおけるAIの影響を分析した報告書、人工知能・ジェンダー・仕事について、アルゴリズムを使用することで生じる可能性のあるジェンダー平等のリスクを提起した報告書を公開しています。2つの報告書はデジタル権利監視機構のウェブサイトで公開されています。
こうした報告書や情報、議論の場を組合わせることで、国民の意識を高め、テクノロジーの責任ある、包括的な利用を促進することを目指すとのことです。
詳しくは下のサイトをご覧下さい。(笹子)
https://www.lamoncloa.gob.es/lang/en/gobierno/news/Paginas/2025/20250821-digital-rights-observatory.aspx